診療科紹介
病理診断科
概要

病理診断科には,病理診断,細胞診,細菌検査の3部門があります。仕事の内容は病理診断科ページに詳しく書いてあります。これらの仕事を,常勤病理医2名,後期研修医1名,複数の非常勤病理医,臨床検査技師7名(細胞検査士7名)で行っています。

 

病理診断は,病気の最終診断であり診療に欠かせないものです。特に癌の診療では病理診断をよりどころにして患者さんの治療方針が決定されるといっても過言ではありません。当院では,臨床医との密な連携を重視して精度の高い的確な診療ができるよう努めています。定期的に消化器科,皮膚科,乳腺外科,呼吸器科、外科とのカンファレンスが行われており,年間11回行われる臨床病理検討会(CPC)では全剖検症例が検討されています。

 

細胞診は,患者さんに負担をかけずに癌のスクリーニングや癌の診断ができる有用な検査です.乳腺,甲状腺の穿刺吸引細胞診は病理診断に劣らない診断ツールとして多用されています。当院では細胞検査士と細胞診専門医がタッグを組んでこれにあたっています。

 

細菌検査部門は,新病院の落成とともに病理診断科に併設されました。小児,救急患者,担癌患者などの生命にかかわる感染症の早期治療に貢献すると共に,院内感染対策の中心的な役割をはたしています。

診療実績
   病理組織診 剖検 迅速検査 細胞診 細菌検査
平成25年度 4450 13 135 7323 31992
平成26年度 4827 17 193 7658 35592
平成27年度 4764 6 189 7115 37836
スタッフ
鈴木 昭
役職等 病理診断科部長 兼
臨床検査科医長
専門領域 病理診断
細胞診断
腎臓病理
臨床検査
その他 日本病理学会専門医
日本病理学会研修指導医
日本臨床細胞学会細胞診専門医
日本臨床検査医学会臨床検査管理医
柳内 充
役職等 病理診断科医長 兼
臨床検査科部長
専門領域 病理学
その他 日本病理学会専門医
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本アレルギー学会専門医
秋元 真祐子
役職等 医員
専門領域 病理学
その他  
  • 今川 誠 科長
  • 朝日 久仁子 主任
  • 蓑島 敦志 主任代行 他
その他のご案内

平成28年 4月現在、常勤病理医2名と後期研修医1名、複数の非常勤病理医、臨床検査技師7名(細胞検査士7名)で病理組織診断、細胞診断、細菌検査を行っております。

 

平成27年の主な業務実績は病理診断 4,529件 細胞診断 7,116件、迅速病理診断189件、病理解剖6件、細菌培養 13,194件、同定・感受性5,602件、塗抹染色検査5,787件です。患者さんのための正確で迅速な診断を心がけ、日々顕微鏡に向かっています。

 

病理診断科部長 鈴木昭

業務内容(病理組織検査)

患者さんの体から採取された臓器の一部(生検)や手術で摘出された臓器から標本を作製し、顕微鏡で観察して診断するのが「病理組織診断」です。そして、この「病理組織診断」が最終診断として重要な役割を果たします。

この病理組織診断を専門とする医師が病理医であり、病院に常勤の病理医がいることは、より良質の医療を患者さんに提供することに繋がります。
病理組織診断には以下のようなものがあります。

生検組織診断

たとえば、胃の調子が悪く病院を受診した場合、必要に応じて胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)が行われます。その際胃粘膜の一部を取り、病気の質を顕微鏡で判断することを、生検組織診断と呼びます。

 

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手術で摘出された臓器の組織診断

摘出された臓器は、まず病理医が病変を観察し、診断に必要な部分を切り取ります。その臓器から、臨床検査技師が顕微鏡標本を作製し、病理医が診断します。
それぞれの病気では統一した診断基準が定められており、治療方針の決定に必要な情報を臨床医に提供します。

 

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切り出し風景

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手術中の迅速組織診断

癌の手術の際に、癌が取りきれているかどうかや、リンパ節転移の有無などを確定するために、手術中に臓器の一部を採取して病理組織診断を行います。これを、術中迅速組織診断といい、臓器が採取されてから15分~30分程度で病理組織診断が行われます。

その診断結果はただちに執刀医に連絡され、手術方針が決定されます。

腎生検

血尿や蛋白尿が続いたり、腎機能低下がある患者さんに対して、体表から針を刺して腎臓の一部を採取する検査が行われます。これを腎生検といい、腎臓の状態や蛋白の沈着などを顕微鏡標本や電子顕微鏡で確認します。

病理解剖診断

不幸にして患者さんがお亡くなりになった場合、御家族の承諾のもと、専門の病理医が病理解剖を行うことにより検証するものです。その病理解剖の結果が月一回のCPC(臨床病理検討会)で活かされます。

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CPC(臨床病理検討会)

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業務内容(細胞診検査)

細胞診とは、病変部より得られた細胞を顕微鏡で観察してその大きさ・形を診て良性、悪性を判断する検査法です。対象となるもの(検体)には喀痰や尿、乳汁などの自然に排出されてきたものや、子宮や気管支の一部をこすり取ってきたもの、胸水や腹水、胆汁などがあります。また、乳房や甲状腺にしこりがあった場合や、リンパ節が腫れていた場合など細い針を刺して吸引して取られた細胞を調べたりもします。
このように体の中のあらゆる部分の細胞が対象となり、実際にこれら多数の細胞を顕微鏡で観察し、悪性細胞(がん細胞)見つけ出す検査をしている臨床検査技師を細胞検査士といいます。
細胞検査士が見つけ出した「がん細胞」や「あやしい細胞」については、細胞診専門医とディスカッションを重ねて共同で判定しています。細胞診検査において最終判定(診断)は、細胞診専門医によって行われます。

細胞診専門医

細胞診の報告は、病名の診断という重要な意味が含まれています。当科では常勤の日本臨床細胞学会認定資格を有する医師(細胞診専門医)が、最終判定(診断)を下すような体制がとられています。

細胞検査士

細胞検査士(Cytotechnologist:CT)とは、たくさんの細胞の中からがん細胞やがんが疑わしい細胞を見つけ出し、詳細な観察や検討を加えて、どんな種類のがんかを診断するがんの早期発見に欠かせない専門家です。臨床検査技師の資格をもち、さらに日本臨床細胞学会認定試験に合格しなければなりません。

 

 

また、婦人科以外の検体については、液状細胞診(LBC:Liquid-based cytdogy)を取り入れています。LBC法は、従来の方法と比べて集細胞能力にすぐれているだけでなく、免疫細胞化学(ICC)への応用が容易であるため、当科では積極的にICCを併用しています。これにより、細胞の良悪性判定だけではなく、悪性細胞の組織型や原発巣の推定が可能となる場合があり、診断の質や精度の向上のために役立てています。

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ディスカッション中

業務内容(細菌検査)

病院に来られた患者さん、または入院されている患者さんから、医師が “細菌感染を起こしているのでは” と疑って提出された、 あらゆる検査材料(たん、尿、糞便、胸水、腹水、髄液、関節液、血液、分泌物、膿など)から、その原因となっている細菌を見つけ出して名前を特定し、有効な治療をするための薬を調べる検査です。

検査内容
染色検査

細菌は非常に小さく、1000分の1mm~1000分の20mm(1ミクロン~20ミクロン)くらいしかありません、 それで見やすくするために細菌に色をつけ、顕微鏡で1000倍に拡大して観察します。

 

  • グラム染色
    提出された検査材料をガラス板に塗りつけて、グラム染色という方法で色をつけます。まず細菌がいるか、いないかを調べます。細菌がいると、ほとんどの細菌は青色か赤色に染まります。形は棒状か球状です。私たちは呼び方を統一するため、青色を陽性、赤色を陰性、棒状を桿菌、球状を球菌といいます。これによりグラム陽性桿菌、グラム陽性球菌、グラム陰性桿菌、グラム陰性球菌の4種類に分けることができます。この菌の分類は医師が抗生物質を選択するのに非常に重要です。
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  • チールネルゼン染色
    この染色は結核菌またはそれに類似した菌(抗酸菌)を染めるための染色で、菌がいると赤く染まります。

 

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チールネルゼン染色

培養・同定検査

培養には多種多様な細菌が、それぞれ好む栄養を加えた「培地」というものを使用します。なので、培地はたくさんの種類があります。提出された検査材料をそれぞれに合った培地に塗抹したり混ぜたりして、人の体温と同じ37℃で細菌を育てます。一晩培養して発育した細菌をグラム染色して、性質などを調べて細菌名を決定します。この細菌の名前を特定することを「同定」と言います。

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薬剤感受性検査

細菌名が決まったら、今度はその菌にどういう抗生剤が効くのか、または効かないのかを調べます。これを薬剤感受性検査といいます。 この結果を医師が見て抗生剤を選んだり、変更したりします。

院内感染対策

院内感染対策チーム ICT infection control team が病院内で特定の細菌が患者の間で広がっていないか、 または薬の効かない細菌が発生してないか、血液培養陽性患者に抗生剤適正使用がなされているか、等を常に監視しています。実際に院内感染が発生した場合はすぐに行動を開始する腰の軽さが自慢のチームです。
構成メンバーは医師、看護師(2名)、薬剤師、臨床検査技師(細菌検査担当)の5名で、毎週火曜日と必要時に最新の情報を持ち寄って集まっています。 さらに毎週水曜日に全病棟のラウンドを行い、現場の感染対策状況を確認・指導しています。そこで当科の技師は患者から得られた細菌に対する情報を整理してわかりやすくチームに提出し、必要な対策をしています。

スタッフ紹介

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医師
鈴木 昭
資格等 病理専門医
病理専門医研修指導医
細胞診専門医
臨床検査管理医
北海道大学医学部非常勤講師
医学博士
死体解剖資格
所属学会 日本病理学会
日本臨床細胞学会
日本臨床検査医学会
略歴 平成11年3月 北海道大学医学部医学科卒業(75期)
平成11年4月~平成16年3月 北海道大学医学研究科病態制御学専攻博士課程
平成18年11~現在 KKR札幌医療センター病理診断科  部長
柳内 充
資格等 病理専門医
細胞診専門医
臨床検査管理医
耳鼻咽喉科専門医 医学博士
死体解剖資格
略歴 平成11年3月 旭川医科大学医学部医学科卒業
平成11年4月〜平成15年3月 旭川医科大学大学院医学系研究科生体防御機構系専攻博士課程
平成28年7月~現在 KKR札幌医療センター病理診断科 医長
  • 池田 仁(出張医) 北海道文教大学理学療法学科教授
  • 仲川 心平(出張医)
検査技師
  • 小田 由紀子 科長
  • 朝日 久仁子 主任
  • 今川 誠 主任代行
  • 簑島 敦志
  • 小泉 潤
  • 山口 まどか
  • 目黒 祐二
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